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Reminder / ToDo

憧れの花

 薄暗い手を握り返し
 虚ろな葦を眺め渡す
 きみには
 古い憧れが咲く

 絡めた指から熱が伝わる
 体温を乗せた言葉を
 交わすきみの唇を見つめ
 呼吸の足並みをそろえる

 純潔の夜が幾度もなくやってきて
 ふたりぼっちの美しさを知る
 水のような月の光を浴びながら
 細い眼の所以(ゆえん)を躊躇いたがる

 わたしたちの代わりに眠る街は
 冷たい蛍光の瞼を瞬かせる
 蛇に唆されたふたりはいない
 顔の赤みだけが果実と似る