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Reminder / ToDo

響く波

 昏き侮りの腕が仄白き精神病者の
 体躯を貪るように抱きしめ
 かれらは微睡んだ両眼を指で覆いながら
 波濤のように叫びつづける

 病衣を粗く纏った鼠は健全な肉体を目ざとく嗅ぎ取り
 足下の爪からひたすら物憂げに齧ろうとする
 傷口から湧き出る黒い血こそが
 われら狂気の血胤なのだ

 跪いてその黒い血を舐め取る者が訪れたとき
 なんという狂気がわれらを襲うだろう
 その出で立ちはどこもかしこもちぐはぐで
 だれからみても継ぎ接ぎの知能でしか目を泳がせていない

 舐め取る口から雪解け水の涎がこぼれるとき
 われらは烈しい恐怖を覚えるだろう
 同じつばで歯を浸した者どもよ
 汝らの慈悲をわたしは乞えるのか?